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柴原薫「木造保育園の見学会」を終えて

7月29日(土)に認定こども園 風の丘保育園(千葉県松戸市)の感謝式・内覧会がありました。
9年前の市川市に造った風の谷保育園の川副園長からの木材・木工事のご指名でした。
100年、200年経っても残る保育園を造ってくださいとの熱き念いに少しだけ応えられました。

今回の風の丘保育園は構造材から内装材、家具類、建具材まで国産材です。
今まで林業蘇生化の為にここまでしていただけた園はありませんでした。

「やればできる!」
「子どもたちに何が残すか!」
川副先生の熱き念いを形にしました。

弟子の甲斐恵美新園長がバトンタッチして、
将来日本を背負う人が生まれる園になるでしょう。

柴原薫





[ 1 ]柴原薫「木造保育園の見学会」を終えて

<ごあいさつ>
泉の園 理事長 長島成幸

弟子たちがイエスのところに来て、「いったいだれが、天国でいちばん偉いのでしょうか」。と言った。そこでイエスは一人の子どもを呼び寄せ、彼らの中に立たせて言われた。「はっきり言っておく。心を入れ替えて子どものようにならなければ、決して天の国に入ることはできない。自分を低くして、この子どものようになる人が、天の国でいちばん偉いのだ。
(マタイによる福音館18:1-4,聖書より)

「風の丘こども園」にようこそお出で下さいました。子どもたちの笑顔に迎え入れられる喜びを味わうことでしょう。子どもの天使たちに触れて、安らぎが・癒しが・内なる元気が与えられるでしょう。膝をかがめ自分を低くして。子どもの瞳を覗いてごらんなさい。子どもたちの未来が見えますか。やがて健やかに育ちゆく子どもたちに託していく夢が見えませんか。子どもたちのように成りたい憧れが湧いてきませんか。あなたの心の扉が閉ざされていたとしても子どもの瞳が心の扉を開いて下さることでしょう。これらの最も小さい幼子の中に主イエス様が居てくださるからです。
人としての出発点がこの「風の丘こども園」に詰まっています。
ですから、ここからすべてが始まります。
私たちはいつでも「子どもたちが私たちの真ん中に居られる」ように成ることを願ってこども園づくりをしています。障がいが有るなしにかかわらず神様が私たちに天使として遣わされたからです。
今始まったばかりの子どものお城が大きく、大きく成長できるよう、皆様のお祈りとご支援、ご協力をお願い申し上げます。
2018年7月28日

<風の丘で・・・>
人間の基礎をつくる大事な乳幼児期。
ここでの1つ1つの体験が子どもの生きる力となり、未来へとつながっていきます。
その子の持っている力を引き出し発揮できるように、子どもの興味・関心・好奇心を大事にしながら、環境つくりや、関わりを心がけていきます。
子どもも大人もその人らしくいられる場所、一人一人を大切にします。
また、“子どもの最善の利益”を考える時、その家族や地域の人たちをも包み、お互いが尊重し、支え合う関係でありたいです。

【理 念】「おさなごは、神様からお預かりした大切ないのち」
【保育・教育方針】
「子供の最善の利益を優先」
就学前の子どもに対する教育、保育等総合的な提供の推進に関する法律、児童福祉法に基づき、子どもの最善の利益を考慮し、心身ともに健やかに育つように努めます。
「子どもの育ちの礎を育む」
自然の恵に触れ、子どもの群れの中で、共に育つ「体験」を重視します。
「子育て家庭支援の総合的機能の確立」
妊娠期から乳幼児期の子育て家庭の「安定」と家族の「自律性」を育み、支え合う地域社会を「共に」作り出していきます。

【保育の特徴】
★キリスト教保育  ★一人ひとりが大切
★縦割り保育    ★自然の中で育つ
★興味・関心・好奇心を大事にする
★食育:調理と保育の一体化。 ★交わる
★体験:挑戦・勇気・感覚・理論・身体つくり
★地域とつながる  ★ゆったりと過ごす


<地主さんの願い>
高橋良夫氏のご家族は、自宅前の土地の活用として、社会貢献をするには待機児童問題に対する保育所の設置を望み、伝統的な木造建築に拘った風の谷に託された。隣地の浮ケ谷幸雄氏は、松戸市に貢献することの想いをもって承諾を得、松戸市大橋で認定こども園の設置を法人として計画することとなる。さらに「永久に貸与する」の両地主さんの承諾を得、建物は風の谷と同じ100年以上耐久性の高い、松戸市の文化財となる可能性が高い伝統的な木造建築を目指した。風の丘の働きをして、土地を貸与された誇りとなるよう使命が法人に付託された。
敷地面積:1851.68屐聞盒粁鰭彁 885.74屐”皀叡幸雄氏 971.23屐


<建物のコンセプト>
「人は自然のちからを借りて生きている」
「いのちのはじまりから最後のときまで寄り添う」

「自然のちから」を最も感じ取れる乳幼児時期に、どのようにして「自然の中で生活できる環境」をつくっていくのかが、「風の丘」の建築と保育のテーマです。自然と共に暮らしてきた日本の風土、日本の文化、日本人のこころ、どのようにして取り込んでいくのかが課せられた課題です。つぎに人の感性と知恵が必要となります。多くの方々が集い、それぞれが持つ才能の糸を紡ぎデザインしていきました。

【園舎という器の構築】
乳幼児時期は、人としての潜在的な基盤を形成する最も重要な時期です。だからこそ自然に近い器が必要です。生活の場である器として、自然物である木造が最前提です。その保育環境である園舎に、地球上に共に生きている「木」を活用するのは、日本の気候、歴史、文化、生活など日本の風土の適応したものが何かを追求しました。最も無理のない自然との融合した国産材の活用、伝統的な木造建築により、百年を超える器であることが同時に重要な視点でした。そのことが実現したのは、伝統木構造の会会長増田一眞氏の「知」と国産材を普段に搬入した南木曽木材株式会社の柴原薫氏の「徳」と建築資金として交付金を出した松戸市の「財」が一体となり実現しました。

【保育・教育という器の構築】
風の丘は、乳幼児の生活の場。人間は群れの中でお互い支え合って生きていく存在である。風の丘の子どもは、まさのこの群れの中で子ども同士が、人として育つ場。しかも人は、一人ひとり違ういのちを有しているので、それらの存在を尊ぶということは、いじくり廻してはいけない存在がこの時期の乳幼児である。その子がその子らしく居られる空間をどのように構築していくかが第二の条件でした。子どもも保育者も、さらに保護者も地域の人々が、本来あるべき姿の人間社会をバランスの取れた自然体でとのように構築していくかがこれからの重要なテーマとなります。

【地域という器の構築】
この器が、地域の財産として、風の丘の機能だけでなく、将来の高齢者社会における地域のニーズに応じ、対応ができる木造建築は重要な視点でした。

【地球という器の構築】
自然と一体の生き方。地球環境の問題を考えた生活は何か。まさに「木」の活用は、短期間の消費でなく、長期間活用し、地球に優しい循環ある営みとなることです。国産材を活用し、間伐材を活用することは、滅び行く日本の森を再生し、温暖化する地球環境を再生する大事な視点となっています。

【今を生きる我々に課せられたテーマ】
子どもの未来は、人類の未来であり、地球上のいのちの存在を尊ぶ重要なテーマです。「地球上の循環」と「人と人が支え合っていく循環ある社会」にどれだけ貢献できるかが、我々に課せられたテーマだと考えています。あなたの感性と知の応援をお願いします。


<設計者からのメッセージ>
風の丘がつなぐ古代から未来への架け橋
アシスト設計 代表 田畑邦雄氏

平成16年11月、風の谷こども園の川副園長から「障害のある子どもも受け入れるこども園を造りたい」というお話をいただきました。私も障害のある子どもたちとのかかわりがあるものですから、そのお話に深く感銘を受け、ぜひ協力させていただきたいと思ったのが始まりでした。
お話を受け、計画の諸条件を調べはじめたところ、彦八山遺跡という埋蔵文化財の包蔵地内にあることがわかりました。
はるか2万数千年以上前の旧石器時代からこの地に人が住んでいたことを知りました。人が住み続けてきたということは、自然災害もなく大変に安定した豊かな大地であったと考えられます。
思いを馳せると、2万数千年前には周辺一帯そしてこの敷地の中でも、小さな子どもたちが駆け回り、のびのびと元気に暮らしていたに違いありません。その子どもたちが遊んだ環境は今、「認定こども園 風の丘」となって、子どもたちの遊び、学び、暮らす場所になりました。
子どもだちは、現在から未来につなげてくれる大切な架け橋でもあります。子どもたちが健やかに成長し、いつか未来への架け橋になってくれること、そして永久にその子どもたちを見守ってくれる「風の丘」となることを願ってやみません。


<設計者からのメッセージ>
「風の丘」で考えたこと
有)クエストワークス 代表 大谷浩一郎

○食べるところがみんなの中心ということ
厨房とランチルームの位置が、敷地内でそして建物内でしっくりいったときにプランは固まり、動き出しました。
 みんなで食べる・・・ランチルームでみんな仲良く
 自分でよそう・・・厨房カウンターから自分のご飯をよそれるように
 調理は魅せる・・・今日のお昼はなんだろうなぁ。楽しみ!
○建物が遊び場ということ
狭いところ、広いところ、高いところ、低いところ、外のようで内のような、そんなことを意識して空間を作りました。
 せまいところ・・・階段下の絵本コーナー
 たかいところ・・・たたみコーナー・そこからの滑り台
 かくれられるところ・・・ロフト
 中のような外、外のような中・・・保育室〜デッキ〜園庭
○そとで遊ぶということ
屋内で遊ぶ以上に泥んこになりながら、そして季節を感じながら外で遊ぶことを大事にしました。
 ここは風の丘の里山・・・縄文人もきっと井戸端でワイワイ
 実のなる木・・・やまもも、あんず、かりん。
 大きな山、小さな山
○穏やかなデザインであること
絶対的に優しく穏やかな空間であることを意識しました。
 あたたかさ やさしさ やわらかさ そして、ほんもの
nagiso | - | 10:20 | - | - | - | - |

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