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柴原薫「神宮式年遷宮御用材伐採斧入式について」(神宮司庁広報室の資料より)

次期神宮式年遷宮御用材伐採・斧入式・杣の補助員として、
上松町の国有林で、奉仕しました。
140人の見守る人の中、無事に三百年の木曽桧が寝かされました。

神宮式年遷宮御用材伐採斧入式について、以下ご紹介いたします。
柴原薫


「神宮式年遷宮御用材伐採斧入式について」(神宮司庁広報室の資料より)

伊勢の神宮では、千三百年以上前から二十年に一度、新しく御社殿を建て替え、
御殿内にお飾りする御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう)を調製申し上げ、
清らかな新宮に、大御神様にお遷り願う式年遷宮(しきねんせんぐう)という
極めて厳粛にして重大なお祭りが執り行われます。

平成二十五年に第六十二回式年遷宮が全国多数の方々の至誠と奉賛により、
めでたく斎行されましたことは皆様の記憶に新しいかと思います。
次の式年遷宮は数えて六十三回目となりますが、天皇陛下の御治定(ごじじょう)(お定め)により
執り進められるため、公のご準備は御聴許(ごちょうきょ)(陛下のお許し)を得てからとなります。

しかしながら、ご用材に関しましては短期間に大量の良材をご準備することが非常に困難なため、
神宮としては長い年月をかけて少しづつ用意しておくように進めております。
式年遷宮の檜の御用材を伐り出す山を御杣山(みそまやま)といいます。
第一回の式年遷宮以来、およそ六百年の間は伊勢の神路山が御杣山でしたが、
良材の欠乏により、室町時代以降、長野県と岐阜県にまたがる
木曽地方を御杣山として木曽檜の供給を仰いできました。

昭和三十六年、第六十回式年遷宮に関わる斧入式が、木曽の杣人(そまびと)たちの
伝統的信仰に基づく希望に応えて斎行され、以来二十年に一度執り行われています。
この度の斧入式は、次期式年遷宮に使われる御用材の最初の伐採にあたり、
本年十月二十八日午前十時三十分、長野県木曽郡上松町小川入国有林に於いて、
また同三十日午前十時三十分には岐阜県中津川市加子母裏木曽国有林に於いて、
それぞれ斎行されます。
この儀式は神宮の神職の奉仕により祭典が行われ、引き続き、
木曽の杣人の奉仕により御用材が「三ツ緒(みつお)伐り」という伝統技法で伐り出されます。
 
三ツ緒伐りは別名「三(み)ツ紐(ひも)伐り」や「三弦(みつるぎ)伐り」とも呼ばれます。
その技法は伐倒方向が正確で、伐倒による割れも少なく、
木曾地方では古くから貴重材の伐木に用いてきました。
まず、三方向から樹心部に向けて斧を入れ、半時間ほどをかけて擂鉢(すりばち)状に刻みます。
幹には外側の三点を残し、「大山の神、左よき横山一本寝るぞー、いよいよ寝るぞー」という掛け声と共に、
木を倒す方向の反対にある追弦(おいづる)を伐り放ち、
続いて残る二点の横弦(よこづる)(2と3)を断ち伐ります。
伐木が終わると、切り株に倒木の梢(こずえ)を刺し、
山神に対して木の中間をいただいた感謝の一礼をする鳥総立(とぶきだて)が行われます。


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